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間を空けて【第三話】

ー27ー
 
「おい!刺されるって何なんだ!」
 
俺は声を荒らげて、そう言った。
 
「『刺される』は、『刺される』よ。
刺されるの。」
 
まったく平淡で、平坦な口調で、天音は語る。
 
「刺されることが分かってたなら、何で彼女を止めなかったんだ!
そうすれば彼女は……」
 
「無理よ」
 
俺の台詞を遮って、
一言、短く、言われる。
 
「そういうモノなの。
私があの場で止めても、彼女は他の場所で刺されるわ。
どのシナリオでも、エンディングは変わらないの。」

 
「だからって、黙ってここにいられるか!」
 
そう言って、俺は部屋を出た。
 
ー28ー
 
同時刻、公園。
 
花を手向ける一人の女。
 
ー29ー
 
「行っちゃったわねぇ、
さて、どうなるかしら?」

 
天音は机の上に放り出された台本を手に取り、
そのままごみ箱に捨てる。

 
「凜姉様……」
 
神楽がいつも通りの無表情で、
――しかし、どこか不安げに
問い掛ける。
 
「台本が書けないじゃない、まったく」
 
天音はそう言って、机の引き出しから台本を取り出す。
 
だがその台本には、これからの事について書かれるページが、
全くの空白であった。
 
「ホント厄介ね、彼。
ウチに必要なのかしら?」

 
「それでも、敵対されるよりマシです。」
 
「そうだといいけど。
今回の事が終わったら、話をしなくちゃいけないかもね。」
 
二人はそんなことを話しながら、
新たな台本作りを始めた。

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読まないと死刑だか(ry【第二話】

-21-
 
女は語る。
 
-22-
 
「仇をとるっていうのは、相手を殺すっていうこと?」
 
いきなり俺の後ろから天音の声がした。
 
女は少しの間、話を止めたが、
相手が自分の求めている相手だと解ると、すぐに話を再開した。
 
「彼を殺した二人が憎くて……
警察は捜査が進展していないから、お話することはありません。って……
だから…………」
 
天音は一呼吸置いて、依頼を受ける旨を伝えた。
 
「依頼内容は、二人を殺すこと。
これでいいのね?」
 
「はい、構いません。
その為にここに来ましたから。」
 
「そう、なら契約書にサインをして。
後、お金の事なんだけど……」
 
契約の話が金に触れると、女はカバンから封筒を取り出した。
 
「ここに200万あります。これでお願いします。」
 
天音はそれを受け取り、中身を確認する。
 
「了解したわ。依頼はちゃんと果たすから。」
 
「お願いします!
どうか、彼の為にも………」
 
そう言い残して、女は部屋を出て行った。
 
-23-
 
「いきなりだったなぁ、そんなに簡単に依頼を受けて大丈夫なのか?」
 
三人が残った事務所で、俺は天音に質問してみる。
 
「大丈夫も何も、今日彼女が依頼に来る事から台本通りなのよ?
もう台本は完成してるし、後は役者待ちかな。」
 
台本を取り出す天音。
 
台本の表紙に書いてある『主演』の名前は、
契約書の依頼人の名前とピタリと一致している。
 
「さてと、今回は私達無しで物語が進むから、
休んでましょーか。」
 
そう言うと、近くに立っていた神楽を捕まえて、
 
「神楽ちゃ~ん!」
 
とか言いながら、一緒に床を転がっていた。
 
神楽は神楽で、いつも通りの無表情のまま、
 
「凜姉様、苦しいです。」
 
と言いつつも、抵抗せずに、床を転がっていた。
 
―――人を殺す、って仕事の前に気楽なもんだ―――
 
そう思いながらも、二人に干渉するのは余りに面倒だったので、
置いてあった台本を読むことにした。
 
-24-
 
監督:天音 凜
演出:神楽
 
主演:霧崎 美波
彼氏役:榊 俊雄
 
犯人:二人組の男
 
-25-
 
表紙は前と同じ。
 
登場人物の名前をとりあえず覚えて、
中を読んで行った。
 
 
 
段々と、全体像が分かってくる。
 
榊という男は公園で二人組の男に襲われたらしい。

 
あの女はその仇を……
 
でも、何故榊という男は殺されたのだろう。
 
そんな事を考えながら、読んでいくと、
今日の出来事を書いたページになった。
 
先程ここで行われた会話と同じ内容。
同じ行動。
同じ時間。
 
神楽の力は一体どんなものなんだ………
 
そして台本は未来を表す。
 
-26-
 
美波が事件現場に向かうと、そこにはあの二人組がいた。
 
声を出す間も無く、
口を塞がれ、胸を刺される。
 
 
 
そこには、
 
そう
 
書いてあった。

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【小説の】第二章の【第一話】

ー19ー
 
某月某日、夜、天気は曇り。
とある公園。
 
一組の男女が歩いていた。
 
肩を寄せ合って、
楽しそうに話しをしながら歩いている。
 
楽しそうだった、
 
が、
 
突然、二人組の男が現れた。
 
それぞれナイフを持ち、
いきなり襲い掛かってきた。
 
男は咄嗟に女の前に出て、二人の行く手を塞ぐ。
 
だが、ナイフを持っているものには無駄な抵抗だった。
 
――――刺される。
 
――――血が出る。
 
それでも、男は彼女に最期の力で
 
   「にげろ」
 
と。
 
女はその声を聞き、
走る。
 
走った。
 
二人の男は女を探したが、
暗い公園、女を見つけることは出来なかった。
 
諦めたようだ。
 
 
 
 
そして、
 
その公園には、
 
一人の女と、
 
二人の男と、
 
一人だったモノ。
 
 
 
それと、
 
 
一人の女と、一人の少女。
 
ー20ー
 
「朝です、起きて下さい。」
 
某月翌朝、朝、天気は引き続いて曇り。
事務所の一室。
 
ここに来て一週間、
神楽に起こされるのも日課のようになってきた。
 
だが一週間の間、
仕事が来る訳でもなく、
三人で服を買いに行ったり、
喫茶店でランチをしたり、 
と、至って普通の生活をしていた。
 
起こされ、着替えて、
事務所兼リビングに出てみると、
 
部屋が綺麗に掃除されていた。
 
理由をあれこれと考えていると、
一人の女が事務所に飛び込んできた。
 
 
 
そして一言、
 
 
   「彼の仇を討って下さい」

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なんぼのもんじゃい!【第五話】

-16-

二人の死体の横に倒れる依頼人。

すぐに寄ってみる。

倒れている二人、は

倒れている三人、になった。

-17-

「おい!何してんだ!
わかってるのか!?」

「何って、口封じ。
このままだと、私達のことがバレちゃうからね」

「そんな理由で…
まだ、アイツが話すって決まった訳じゃないのに!」

俺が女に掴み掛かろうとした時には、

俺の額に銃が向けられていた。

「依頼人には、ちゃんと話した、『喋ってはいけない』ということを。
でも、彼は喋る。神楽がそう視たんだから、間違いない。」

女は眉一つ動かさずに語り、
目を少女の方に向ける。

少女は体の一部も動かさずに語る。
「彼は喋ります。私たちの事、この仕事の事。」

一息置いて、最後の台詞。

―――私に間違いはありません

少女の目には、有無を言わせない『力』があった。

「わかったでしょう、これであなたは私達と生きるしかなくなった。
彼は、自業自得で死んで行く。未来の自分を恨めばいいわ。」

「さっきから、『視た』とか『未来』とか、何なんだよ一体!?
その子が未来でもわかるっていうのかよ!」

「そうよ。あの子は未来が視える。短い未来だけど。
でも、それだけ視えれば、私が台本を書くには十分すぎる」

全ては台本に書いてあった通りに起こった。
寸分違わずに、台本通りに。

「あなたを見つけるシーンから、このシーンまで。
すべて台本通り。これからのことも台本に書いてある。」

そう言って女が鞄から取り出したのは、
俺のものとは比べ物にならないほど厚い、台本。

「あの男は、ヤクザのケンカに巻き込まれて流れ弾に当たった残念な通行人、
って警察が処理してくれるわ。あなたはどうするのかな?」

それでも、、、
俺は、、、

-18-

某月翌々日、昼。天気は曇り。
マンションの一室。

ニュースでは、

ヤクザ同士のケンカで二人が死亡。
通行人が流れ弾に当たり死亡。

とか言っていた。

――台本通り、か…
   今までも、これからも――

そんなとこで、ドアがノックされた。
少女――これからは神楽と呼ぼう――が入ってくる。

「お昼ご飯ですよ、早く来て下さい。」

それだけ言って、くるり、と反転。

待たせるのはいけないと、
立ち上がり、足を踏み出す。

思い出したように、少女が一言。

「そこ滑るんで、諦めてください」

「はっ!?」

盛大に後頭部を打つ俺。

「早く来て下さいね」

リビングの方に消える神楽。

どうにか起き上がる俺。

……これから、どうなるのだろう
あいつらは、全部わかってるんだろうな
   
―――天の音は、凛として流れ続ける。
        神の楽しみは終わらない―――


第一章~終~



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脳が沸いてきた!【第四話】

-13-

極道の方二人が争ってる最中、同時刻、通りの向こう。

女が聞く。
「演出はどんな感じ、神楽ちゃん?」

少女が答える。
「完璧です。映像に狂いはありません。」

女が答える。
「そう。じゃあ、撮影を続けましょう。」

そう会話を交わす二人の手に、カメラはない。

-14-

―――二人が倒れていた。

    一人が銃を撃った。

    一人に当たった。

    一人が銃を打ち返した。

    一人に当たった。

    二人が倒れていた。―――

一人が何もできずに、その場に座っていた。

-15-

「はい、カット!
新人くん、なかなかの演技だったわね。」

先ほどまでどこにいたのだろう、女がやってきた。

「台本通りで助かりました。
普段は、微調整が必要なんですけど、ピッタリですね。」

三歩後ろから、少女もやってきた。

「……演技?台本?
まさか、今までのが撮影だったっていうのか?」

とりあえず、疑問を投げかける俺。

「疑問符は一回。てか、今回三回よ?
そう、今までのが撮影。というより、依頼、かなぁ。」

「依頼…一体何の依頼なんだ?」

「二人を殺すこと。依頼人も書いてあったでしょ、台本に。」

俺は台本の存在を思い出し、
すぐに読み返してみる。

主役:佐藤さん
被害者:吉原さん
加害者:山口さん

なら、ここに倒れているのが、吉原と山口という男で、
主役というのは…

「ホント、ありがとうございました!
これで、どうにかウチの会社も立て直せます!」

そう言ってビルの陰から男が出てきた。

「あら、それはどうも。
それで、約束の金額は?」

「はい、ここに現金で500万。
しっかりと用意してあります。」

そういって、50代くらいの男が現れた。
いかにも中小企業の社長、といった身形の男だ。

――こいつが依頼人なのか?
そうなると、残った「主役:佐藤さん」が依頼人なのか?

そんなことを考えていると、女が「佐藤さん」に言った。

「最後に、一応彼らがターゲットだったか確認してください。
万が一、ということもありますから。」

「はい、わかりました」

振り返って、二人の倒れている場所に歩いていく――男。
その間に女に話を聞く――俺。

「なあ、あの男が…」

「そう、依頼人。この物語の主役に置いた人間。
彼の会社、借金でかなりあの二人から厳しい取立てがあったみたい。」

「それで、依頼を…
でもあの男、依頼のことを喋ったりしないのか?
相当浮かれてるみたいだけど…」

「するわ、間違いなく。
そして私達の会社は警察に御用、ってわけ」

「間違いなく、って…、また…」

「間違いなく、よ。
神楽が視たんだもの。
だから、ここで彼の物語はおしまい。」

そういって女は懐から銃を構え、死体の確認に夢中になっている依頼人に向ける。
止める間もない。

―――本日、三度目の銃声。





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俺、の自己紹介

イレイザー

Author:イレイザー
好きなアニメ…ガン×ソード
好きなゲーム…スパロボ
好きな漫画…日常、いい電子、ちいさいお姉さん
好きなミュージシャン…雅-miyavi-

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連載小説 【the storyteller】
【第一章】完
【第二章】いつか書く…

俺、の書いたもの
俺、に対するご意見
俺、のとこに来た人々
俺、が募集してるもの
AAA、《黒鴉の魔女“ジリアン・マキャフリー”》募集。
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